【あらすじ】
運命に導かれるように親しくなった、二人の少女。俳優を夢見る高校生スアンの前に、都会から美しい人気俳優のソルが転校してくる。煌びやかな世界で自分を見失ったソルの心は、スアンの青く燃えるような演技に惹かれていく。放課後、冬の海でサーフィンをした二人は、冷えきった体を炎の前に寄せ合い、互いの孤独に触れながら少しずつ心を通わせていく。しかし、思春期の揺れる想いは「友情」と「恋愛」の狭間ですれ違い、ソルはスアンの前から姿を消してしまう。
成長して人気俳優となったスアンは、あのとき伝えられなかった想いを胸に、今もなおソルの面影を探し続けている。そしてある寒い雪の日、彼女はふたたび、冬の海へと向かう。

©2025 Elles Films Co., Ltd.
【作品概要】
監督 ユン・スイク
キャスト ソル:ハン・ソヒ スアン:ハン・ヘイン
配給 Elles Films 映画公式サイトはこちら
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【田舎町にやってきた転校生は人気女優】
芸能界に疲れて、自分の演技に疑問を感じている主人公ソル。
子役からスタートして主演もこなすほどの人気俳優だ。
そんなソルを演じるのは実生活でも大人気の韓国の俳優ハン・ソヒ。
恋愛ドラマからアクションまで幅広く演じる彼女は、そのルックスからファッションリーダーとしても注目されている。
彼女のメイクや服装を真似るティーンは多く、韓国で知らない人はいないスターである。
つまり実生活と本作品が見事にリンクしている。
いく作品の中で見せる孤独を帯びた演技は「ハン・ソヒそのものでは?」とファンなら没入していくだろう。

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【呟きひとつも華やかなソル】
ソルは自分のことを演技より顔で注目されていると理解している。
そのことを、クラスメイトで役者を目指すスアンに打ち明けるシーンは、悲愴感をたたえながらも華やかですらある。
スアンは、ボーイッシュな高校生だ。
学校で演技を専攻している。
授業で自分の演技を笑った男子学生に食ってかかる。

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「笑ったな!」次々と生徒を糾弾していくスアン。
そこに偶然、ソルがいた。目が合った瞬間、吸い寄せられるように動きが止まるスアン。
彼女の中に友情とは違う不思議な感情が芽生えた瞬間だったに違いない。
吸い寄せられたスアンの思いはソルに届いた。
ソルに学校をさぼろうと提案され、最初は戸惑うが惹かれていくスアン。

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戸惑いと喜びの入り混じった演技が上手だ。
男子学生に文句を言っていたスアンと違って、彼女の中の優しい一面が出てくる。
【冬の海でふたりが波に乗る】
この作品において「海」がとても重要である。
しかも冬の海でなければならない。
人の少ない冬の海こそ、ソルとスアンが誰の目もはばからず、素直になれる場所であるからだ。
2人でサーフィンをした時間は至福の時間だったろう。

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スアンが自分の中に目覚めていた「友だち以上」の気持ちを隠しきれなくなっていったのは、このあたりからではないだろうか。
海という自然が、思春期の二人の心を開放したのだと思う。
【引いては寄せる波のように】
ソルと連絡がつかなくなって数年。
スアンは人気俳優になっていた。夢が叶って満たされているはずなのに、スアンの心はそうではなかった。

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求めているのはソル。
スアンはソルを探しに冬の海へ向かう。
寄せては返す波のように、つかみどころのないソルに焦燥と不安を抱きながら、ソルを求めずにいられないスアン。
海の中でソルを探し、一緒に波に乗り、そして二人が行きついた場所はどこだったのか。
彼女たちの想いは泡のように消えやすいものだったろうか。
ひとけのない冬の海、たしかにソルとスアンしかいない二人だけの世界が存在したことが、くっきりと心に刻み込まれる。
ウェットスーツに包まれたふたりが冬の海で手を取り、雪の中で戯れる姿は少女のよう。
幻想的な場面は童話を思わせる作品だ。

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2025年12月5日(金)渋谷ホワイトシネクイント、kino cinéma新宿ほか全国ロードショー
