野生の島のロズ

筆者は息子にリフレッシュ休暇を週に1度、推奨している。
子供こそ、ワークライフバランスが必要だからだ。
冬は寒いので、映画に行くことが多い。
今回のリクエストは「野生の島のロズ」
息子の話していたことを、できるだけ再現して、構成を並べ変えて考察した。

Ⓒ2024 DREAMWORKS ANIMATION LLC.

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ロボットが主人公ということで、僕は「AIの話」という先入観があったけど、絵がそれを払拭してくれたと思う。

この作品はまず、とてもリアリティがあって、チラシを見た時から引き込まれた。
異次元に行くような、曲がりくねったような絵、それは僕の好きなサルバトールダリに似ていた。

最初からいろんな動物が登場して勢いよく動く。これが躍動感だ。
僕は、小さい頃によく見ていたディズニー映画の、不自然に曲がる手足の動きが(彼が成長するにつれて)途中から奇妙に見えていた。
なぜならあんなに頭が反り返ったり、手首だけが回ったりするのは無理だ。
体の構造上、できるわけがないんだ(息子は人体の図鑑が好き)
それをママに言ったら「それが映画だもの」と言っていた。

でも、この映画に出てくる動物は動きがとても自然で、ちゃんと動物を観察して描いた(作った?)ように思えた。そこがまずすごいと思った。賞賛に値する。

そして、タイトルは知らないのだけど、僕が小学校に入った頃、電車内で僕を黙らせようとしてママが聞かせてくれた話を思い出した。

狼に育てられた女の子の話。
人間の世界に戻っても、手足の動きは狼そのもの、4本足で歩き、食べ方も獣のようだ、そういう話だった。

この話もそう。生まれて初めて見たロボットを、ママと思って育つ鳥の話。
ロボットだよ?自分と姿形が違うのに親子だと思うなんて「ちょっと頭が変?」と思ったけど、鳥は3歩歩いたら物事を忘れるとパパが言っていたから、もしかしたらそうなのかもしれない。

だけど、この鳥、雁という種類なんだけど、この「キラリ」のおかげでロズは自分がママになったような感情を持つ。

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感情を持たないはずのロボットが、生きている鳥のおかげで「感情をもてた」
あとでママと話した時に、そういう「奇跡のお話」という結果になった。

そして、これはまるで人間とペットの関係と似ていると僕は思った。
命の種類は違うけど、まるで親子のような関係を作れる。

僕のペットはカタツムリ。僕はカタツムリのパパのつもりだ。

どんな姿や形であっても、気持ちは通じるのではないかと思った。

最後の方、僕は泣いてしまった。どうして離れ離れにならなければいけないのだろう。僕はこの時、また小さい頃に大好きだった絵本を思い出した。
おまえ、うまそうだな」という絵本(宮西達也著 ポプラ社)

どうして姿形が違うと最後は別れなければいけないのか、僕にはわからない。(補足:息子はキラリとロズが同種の生き物ではないから、攻撃の話になると思ったようです)
自分たちが一緒にいたければ、一緒にいればいいのではないかと思う。
僕はそこが悔しいと思う。

ママにそれを言ったら「もっと多様性が認められたらいいのにね」と言った。
「多様性」という言葉は、嫌いだ。
その一言で全部片付けられると思うなよ、とママに言ったら言葉遣いが悪いと言われた。僕は今、反抗期だとママが言った。

ロズもキラリも周りに反抗して、そして仲間と一緒に戦えば、ずっと仲良く暮らしていけたのかな。

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栗秋美穂と息子 共同執筆


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